提案6:
BBS・チャットを楽しもう
友だち100人、1000人、1万人できるかな
第6回 チャット−その1・ルール篇
■楽しいチャット
BBSと並んで、チャットでネット上の友だちを作る人も多いようです。
オンラインゲームをしながらほかのプレイヤーとチャットしたり、友だちが管理するサイトのチャットルームで友だちの友だちと知り合ったり。
メッセンジャーで特定の相手とチャットで連絡を取ったり、「○月×日△時に」とネット上での待ち合わせをしておしゃべりしたりするのも楽しいですね。
チャットはメールやBBSでのやりとりと違い、リアルタイムで返事が返ってくるので、本当に気が合う人たちと知り合うと、実際の会話のように盛り上がって仲良くなれます。会話を積み重ねていくので、仲間同士、信頼関係を築いて素敵なグループを作ることも可能。
日ごろ所属している社会とはまったく違った属性を持った人と会話することで、新しいものの見方ができることも。
眠れない深夜、ふといつものゲームサイトに行ってみたら仲間がおしゃべりしていた――、先生や親、友だちには言えない秘密を明かせる相手がいる――、ひとりぼっちでつまらないとき、話し相手がいる――、等々、チャット仲間がいて、ネット上でいつでも会えるというのは、心強いこと。
ただし、若い世代を食い物にしようと待ち構え、手の込んだ芝居を打つ悪人が混じっていることもあります。万が一に備えて、最低限のルールは覚えておきましょう。
■“オンライン”であることを忘れない 仲良くなってくると、チャットしている仲間内のことしか見えなくなってきますが、ネットゲームしながらのチャットや、どこかのサイトのチャットルームなどでは、見ているだけ(ROM)の人が必ずいると思っておきましょう。
ゲームの進め方など、何らかの情報を参考にしようとしてROMしている人がほとんどですが、中には、おもしろ半分に他人の会話を保存しておく人、会話の断片から話者の個人情報を手に入れようとする人もいます。
また、一見ROMが不可能なメッセンジャーでも安心してはいけません。
メッセンジャーでの会話の記録は、テキスト形式でPCに残すことができます。自分のPCでは残していなくても、相手は残しているかもしれません。
そして、PCに保存されているデータは、いつどのような形でネット上に流出するか分からないのです。
つまり、あなたがうっかりしゃべった個人情報が相手のPCに保存され、相手に悪気はなかったのに流出してしまい、最終的にあなたがなんらかの被害に遭うかもしれないという可能性は忘れてはならないのです。
自分のPCの中に大事なものを保存しておくだけなら自分で管理できますが、よその人のPCに自分の大事なものを与えてはなりません。
■しゃべっちゃいけないこと、いろいろ
チャットでしゃべってはいけないことは、自己サイト、SNS、ブログ、BBSなどで明かしてはいけないことと同じです。
・住所、本名、学校名、アルバイト先などは話さない
→ 見知らぬ人が一方的にあなたに好意を抱き、それらのヒントから一方的にあなたを「発見」するかもしれません。住所を書かなくても、近所のお店や最寄駅を書けば同じこと。学校名を書かなくても、校長先生の名前や校歌の歌詞を書けば同じこと。「実在する固有名詞は書かない」と覚えておきましょう。
・クレジットカード、運転免許証、保険証、電話の番号などは話さない
→ 番号だけで買い物をしたり消費者金融からお金を借りたりできるので、世の中にはこれらを悪用したくてたまらない人がたくさんいます。「自分の、あるいは親の、財布・定期入れ・カバンの中にあるものについては書かない」と覚えておきましょう。
・画像が貼れるチャットでも、自分や友だち、家族らの顔写真は見せない
→ 顔写真はもっとも危険なアイテムです。一度ネット上に出した顔写真は誰かに保存され、あなたの知らない場所でアップロードされ、さらにそれを見た誰かが保存し、どこかでアップロードし……と、半永久的に続いていくと思っておいてください。
■時間を決める
午後○時まで、あるいは1日○時間、とチャットする時間は制限しておきましょう。
これは、「勉強がおろそかになるから」「目が悪くなるから」といった一般的な意味での警告ではありません。
3時間、4時間と会話を続けていると、どうしても話題が深く掘り下げられていき、同時に集中力もにぶってくるため、上記の禁止事項をしゃべってしまいがちになるからです。
例えば、ゲーム攻略法について長く話しているうち、PC環境に話が及ぶことがあります。
A「変身するワザを使うとPC重くなる……」
B「CPUが弱いんじゃない?」
A「そうなのかな〜。花を咲かせるワザなんか使うと、固まるよ」
B「え〜。じゃあ、花、咲かせられないじゃん。かわいそう〜」
A「Bちゃんはそういうことないの?」
B「うん、重いと思ったことないよ!」
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(AさんとBさんが、それぞれのPCのスペックを比較する会話がしばらく続く)
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A「BちゃんのPC、すごいスペックだね。もしかして自作?」
B「私のPCじゃないよ、兄のだよ。兄の自作」
A「お兄ちゃんがいるんだ。そういう関係の仕事?」
B「ううん、大学で工学部だからだよ」
A「お兄ちゃんが大学生ってことは、きみ高校生?」
B「ううん、中学だよ」
A「それにしてもお兄ちゃんすごいねぇ。いい大学なんだね。東大?」
B「まさか〜。私立だし、工学部しかない大学だよ」
A「大学生でそれだけ作れたらすごい」
B「でも、大学あんまり行かないで、秋葉原ばっかり行ってるんだよ」
これだけの会話で、
・大学生の兄のPCが手元にある→兄は下宿ではなく自宅生
・兄は工学部だけの私立単科大学に通う
・兄は大学に通わずに秋葉原に通っている
ということが分かりました。つまり、
・Bさんは、その大学の通学圏で、かつ、秋葉原に気軽に行くことができる地域に住む中学生
ということが分かってしまいました。
たいしたことではないように見えますが、「地球上のどこか」から「秋葉原圏内」に絞られたということは大変なことなのです。
これからもたまに「待ち合わせ」してチャットしているうちに、Bさんの個人情報はかなり絞り込まれてしまうことでしょう。
「長話はそれだけで危険」と思っておいて間違いありません。
話を切り上げてチャットを終わらせる(=落ちる)タイミングがどうしてもうまく取れない場合は、
「家族がPCを使うと言っているので譲ります」
「電話がかかってきたので落ちます」
「出かけなければならない時間なので」
「明日、朝早いので、もう寝ます」
等、仲間に「しょうがないな」と思ってもらえる理由を上手にでっちあげてください。それぐらいのウソなら一種の社交辞令ですから大丈夫。ウソも方便です。
つづく
■大日本図書(株)による企画・編集/先生のための情報科の副教材
―高等学校「情報科」(A・B・C)の内容を網羅したソフトウェア集―
●”高校の情報科のための授業ネタ”は、毎月、第2週・第4週の金曜日にシリーズで掲載(隔週掲載)されます。次回の掲載は、4月28日(金曜)の予定です。シリーズは複数提案による長期・多回数の予定です。
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